内定者の方によく
「4月から公務員(行政事務)になるのですがそれまで何を勉強すればいいですか?」
と訊かれることがありますが、この質問への答えはかなり難しいです。
というのも、仕事に一番求められる知識が入庁するまでわからないからです。だから「これです!」とハッキリ答えることができません。
そのため、答えになっていませんが「入庁までは勉強よりも遊びや親孝行に時間を費やしたほうが有意義だよ」と返すことが多いです。
無理して勉強なんてせずに基本的なITスキルだけ学んでおけば最低限OKでしょう。
以下、詳しく説明します。
3月下旬もしくは入庁するまで配属先を知ることができないため必要な知識が何なのかわからない
僕の知る限り地方公務員(行政事務)は入庁日もしくはその直前(3月下旬)まで配属先がわかりません。したがって、どういう分野の業務を担当するのかがそれまでわからないことになります。
生活保護の担当になるかもしれないし、市民課・住民課といった部署になるかもしれません。税関係の部署になる可能性もあります。
部署が違えば必要な知識も全く異なります。
そのため、入庁前に業務に必要な知識を勉強するにしても、何を勉強したらいいのかわからないというのが現実です。
勉強よりも好きなことに費やす!
長期で旅行するなら今のうち!好きなことをやろう
先ほど書いたとおり効果的な入庁前に効果的な勉強はできません。
法律や条例を勉強しようとしてもハッキリ言って何勉強したらいいかわからないし、入庁してからで全く問題ありません。
それならばむしろ、入庁まではしっかり学生(公務員浪人した方は無職)を楽しむべきだと僕は思います。
少し長めの卒業旅行に行くのもいいですね!
公務員になるとほとんどの部署で長期休暇が取得できません。仮に取得できてもGWや年末年始といった旅行シーズンになってしまうので行ってみたい旅行先やゆっくりした日程で訪れたい場所があるのであれば入庁する前にやっておくべきでしょう。
親孝行に充てるのもいいですね。
公務員になることを嬉しく思っている親は多いでしょう。ここまで支えてくれたご両親に感謝を込めて旅行に誘ってみてはいかがでしょうか。もちろんご両親の費用もあなたが出してあげるのが大事ですよ。
お金がないならないなりに工夫して楽しめ!
それから、お金がない!という方もいると思いますが、お金がなければないなりの楽しみを見つけましょう!
ゲームが大好きなら死ぬほどゲームしたっていいんです!
本が好きなら本を読み漁ってもいいんです!
やりたいことをやりましょうよ!
ちなみに、お金をかけずに読書するのなら図書館が最強ですが、月たったの980円で200万冊以上が読み放題の「Kindle Unlimited」もマジでオススメです!
月額980円なので月2冊読めば元は取れます!
あと、電子書籍なので好きなデバイスでいつでもどこでも読めます!ダウンロードできてオフラインでも読めます!
ただし、デメリットとしてはマンガの種類が微妙なのと、ラインナップが勝手に変わるってところですね。
そこは注意しておいたほうが良いでしょう。
Kindle Unlimited は無料期間が30日間あるので、興味のある方は試してみて良さそうだったら継続すればよいと思います。
公式サイト: Kindle Unlimited
なので、僕のオススメはKindle Unlimitedと図書館の併用です!
僕も実際にやっているのですが、基本はKindle Unlimitedで読みつつ、Kindle Unlimitedで読めない本は図書館で借りるというのが賢い選択です。
ただし、基本的なITスキルだけは身につけておくべし!
ここまで今しかできないことを楽しむべしという話をしてきました。
しかし、一つだけ間違いなくやっておいたほうが良いことがあります。
基本的なITスキルだけは身につけておくことを強くオススメします!
特にExcelとWordは絶対に使えるようになっておくべし
これが一番重要です。
事務系公務員の事務作業の大半を占めるのが文書や資料の作成です。
ExcelとWordを使わない業務は存在しない!と断言できます。
先輩社員や上司から業務を教わる際、ExcelとWordが使えないと業務そのもののやり方を覚えるのと同時にExcelやWordの使い方も同時進行で覚えないといけないのでかなりハードモードになります。
なので、ExcelとWordは最低限使えるようになっておきましょう。
その際、わざわざ書籍を買う必要はありません!
ググればいくらでも良いサイトがありますのでそれで十分でしょう。
講義の映像が見れて本でも復習できるから、すごくわかりやすいです。
パソコン教室に通っているみたいな感じで学べるのがこの本の良いところですかね。
内容は本当に初心者向きです。
初心者じゃなくてもExcelとWordを独自に学んだような方は基本を学ぶという意味で利用するのもありだなと思いました。
ちなみに、Amazonだと紙で購入するよりもKidle版(電子書籍)のほうが価格が10%安いのでお伝えしておきますね。
Windowsは基本操作をマスターする
役所のPCはWindowsです。PCを触らない日はないので、Windowsの基本操作はマスターしておいたほうが色々と楽です。逆にWindowsの操作がわからないとかなりツライと思います。
普段からPCを使っているという人はその程度で問題ないと思います。情報システム部門に配属されたり業務システムの担当にならない限り、それほど高度な知識は要求されないでしょう。
一方、PCをほとんど使ったことがないという人は入庁までにできるだけPCを触ってWindowsに慣れておきましょう。
その他時間があるならやっておいたほうがよいこと
無理してまでやることもないですが、時間がある方は以下のこともやっておくと良いでしょう。
タイピングの練習
先ほど言いましたが、事務系公務員の事務作業の大半は文章作成と資料作成です。
役所では何かを決定するとき、起案(伺い)という形で上司の承認をもらいます。これを決裁と言います(わかりやすいように少々簡略化した説明にしています)。
決裁は紙に印刷して上司の印鑑をもらう方法やシステム上で電子的に決裁をもらう方法があります。いずれの場合にも文章を作成する必要があります。
また、決定した内容を通知したり、業務に必要な情報を調査(照会)したりする際には都度文書を出します。電話1本かけて「よろしく~!」というわけにはいきません。
このように文章を書かないといけない場面が沢山あるということがおわかりいただけたと思います。
基本的に文章はPCで作成します。紙の文書の場合も手書きでなくてPCで作成したものを紙に印刷することになります。
したがって、タイピングのスピードは仕事のスピードに直結します!
最近の若い方はほとんどが大丈夫だと思っていますが、もしキーボードを打つ速度が極端に遅いという方はタイピングの練習をしておくことをオススメします。
ビジネスメールの書き方やお作法を知る
役所では電子メールも頻繁に利用します。
情報共有ツールがない自治体だと庁内の連絡は電子メールがほとんどということもあります。
そのほかにも業務で国や他自治体、業者などとメールで連絡を取ることも日常茶飯事です。
そのため、一般的なビジネスメールの書き方は知ったおいたほうがよいでしょう。
また、ToとCc、Bccの違いやファイルの添付方法、返信の方法などを知らない方はこの辺りも理解しておくと良いと思います。
ビジネスメールに関しても、ググれば結構良い情報が手に入りますし、わざわざ書籍を買わなくても必要な知識は得ることができます。
とはいえ、いちいち情報を探すのが面倒だって方もいると思います。
そんな方のために、こちらの書籍が結構使い勝手がいいのでご紹介しておきますね!
(2024/10/12 21:00:39時点 Amazon調べ-詳細)
様々なシーンごとにメール文例が掲載されています!
366ものフレーズが収録されていて、「どんな感じに書こうかな~」って悩んでいるときに「あっ、この言い回し使えるなあ」って感じで地味に役立ちます。
もちろんフレーズだけではなくて、ビジネスメールの基本もちゃんと解説されています。
先ほど例に挙げた、宛先(To、CC、BCC)の使い分けについてもしっかり説明されていますよ。
ネットで必要な情報を調べて印刷したり、ブックマークしたりするのは結構面倒くさいので、サクっとこちらの本を購入するのは全然ありでしょう。
たぶん僕ならこの本を買います(笑)
まとめ
今回の内容をまとめるとこんな感じです。
- 勉強よりも好きなことに費やすのが一番!
- 特に旅行をするなら今のうち
- ただし、基本的なITスキルだけは身につけておくべし
- 特にExcelとWordは大事!絶対覚えよう
- Windowsの基本操作もできるようになっておく
- 余力があればタイピングの練習をしたりビジネスメールの基本を身につけたりすればよし
本記事をお読みの方は公務員に採用が内定している方はほとんどだと思います。
その中でもまもなく入庁される方や入庁はまだ当分先の方どちらもいらっしゃると思いますが、いずれにせよ入庁までの時間は貴重です。
この時間は二度と戻ってこないので悔いのないよう過ごしてくださいね。