自己紹介
当ブログ「地方行政マンのミカタ」管理者のAKASHIと申します。
大学卒業後、大手企業(営業)を経て県職員(上級事務)になりました。
県職員は数年前に退職。
現在はゆる~く仕事をしてのんびりとした毎日を送っています。
県職員時代には、財政課、市町村課、生活保護ケースワーカー、個人情報保護といった部署・業務を経験しました。
当ブログが目指すもの
当ブログは「元県庁マンによる地方公務員(行政・一般事務)のためのブログ」です。
具体的には次のような目的を持って運営しています。
- 頑張っている地方公務員(=地方行政マン)の力になること
- そのことによる地方自治体のレベルアップ(副次的な寄与)
求められる仕事に地方公務員の能力が追い付いていないことへの危惧
近年、公務員に求められる仕事は高度化・複雑化しているにも関わらず、職員の数は減少の一途を辿っています。その結果、職員一人に対する仕事が量・質ともに多く(高く)なっており、それに公務員の能力が追い付いていないという状況にあると思っています。
実際に自分が県職員として働いていたときも、仕事の質が低かったり、一つの仕事にかなりの時間を要したりする職員が周りに沢山いました。
僕は公務員を辞めた身ではありますが、OBとしてこの現状を危惧しています。
人気・規模の割に優秀な人材が少ない地方公務員
優秀な人材が多ければ、ある程度仕事が高度化・複雑化したり職員数が減ったりしても対応できると思います。
しかし、大企業での経験がある僕の実感としては、地方自治体は民間企業と比べてその人気・規模の割には優秀な人材が少ないです。
優秀な人材は公務員にはならない(なぜなら魅力を感じないから)
若い職員ほど優秀な職員が少ない。僕はそう感じています。これはつまり、近年、優秀な人材が地方公務員になってくれない時代になっていることを意味します。
それはなぜでしょうか。僕が考えた結論をお話ししたいと思います。
人気の仕事ランキングでも上位に入る公務員ですが、優秀な人材にとっては、公務員という仕事はそれほど人気ではないと僕は思っています。
今の時代、就職先としての公務員の魅力である安定がそれほど重視されない状況と言えるでしょう。その上、退職金が減ったり手当が少なくなったりするなど収入面の魅力も減少しています。
また、現在では公務員の過労死に関する報道も珍しくありません。公務員だって職場によってはブラックな場合が結構あるということも周知の事実になりつつあります。であれば当然、優秀な人材は「公務員=楽な仕事」とは考えず、むしろ労働条件的にリスクのある仕事に映ってしまうことでしょう。
民間企業への就職活動と違い、公務員になるためにはある程度まとまった試験勉強が必要です。
公務員に対してそれほど魅力を感じていない人が、公務員になるためにわざわざ試験勉強をするとは思えません。
ですから、公務員になる優秀な人材が少ないのだと思います。
優秀な人材ほど公務員を辞めてしまう(収入面の不満ややりがいのないことが理由)
さらに問題なのが、折角入ってきた優秀な人材が公務員を辞めてしまうケースが多いという事態です。
正確に調査したわけではありませんのであくまでも実感になってしまいますが、僕が働いていた自治体では20代~30代で民間企業へ転職した職員のほとんどが優秀な職員でした。
また、別の自治体で公務員をしていたけど辞めて民間へ転職した知り合いも皆優秀な方でした。
ではなぜ優秀な人材は辞めてしまうのでしょうか。大体この二つが理由だと思っています。
- 仕事の量・成果の割に収入が低いことに不満を感じる
- 仕事にやりがいを感じられない
優秀な人材を確保できないなら、それ以外の職員が成長するしかない
簡単ではないと承知していますが、地方自治体は優秀な人材を一人でも多く確保できるように採用に力を入れてほしいものです。
とはいえ事実として、現状で優秀な人材が少ないわけですし、いつになったら優秀な人材を確保できるようになるのかもわかりません。
となれば
必然的に多数の優秀ではない職員が能力以上に頑張るしかない
というのが実状だと思います。
ここで一つ誤解してほしくないのは、職員にもっともっと働いてほしいと思っているわけではありません。能力以上に頑張るといっても気合いだけでは長続きしません。残業や休日出勤が慢性化すれば職員はつぶれてしまいます。現在、全国的に多くの公務員が疲弊して病気休暇・休職が多いのもこのあたりに原因があると思っています。
ですから僕は、あくまでも適切な労働時間・環境の中で能力以上に頑張る、すなわち生産性を上げる必要があると思っています。そして、そのためには職員がより成長する必要があります。
多くの自治体が職員の育成を上手にできていない現状では個々の職員が努力するしかない
多くの自治体では大手民間企業と比較して、研修制度が充実しておりません。加えて、OJTも名ばかりできちんと機能していないことが多いです。
したがって、職員個人が自分自身で成長できるように努力するほかないというのが実情です。
そして、僕のように外部の人間からすれば職員の方々が努力してくれることを期待するほかありません。
なお、地方自治体が職員をしっかり育成できるようになる必要はない、というわけではありません。しっかり育成できるようになるのは自治体の責務だと思っています。あくまでも「そうなるまでは職員が努力するしかない」ということを言っています。
ブログを使えば公務員を辞めた僕でも努力している公務員の力になれる!
自分自身、県職員時代、特に若手の頃にはかなり苦労をしました。
基本的な仕事の進め方であったり身につけておくべき知識やスキルであったり、それらを教えてくれる上司や先輩は一握りしかいませんでした。
その結果、失敗して成長するということを数えきれないくらい経験しました。こういう経験も必要なことだとは思います。
しかし、この進み方ばかりだと、限られた時間の中では仕事が終わりませんし、取り分けメンタル的に非常につらいものがあります。
ですから僕は、自分自身で経験して得たものは積極的に後輩や同僚に共有するようにしてきました。
若い職員が不用な経験をすることなく必要な知識やスキルを身につけてほしい!
僕はこのように思っています。
公務員を辞めてしまった今では、残念ながら直接育成したりアドバイスしたりすることはできません。
そこで出会ったのがブログという手段です。
ブログで自分の経験や知識を伝えることで、頑張っている公務員の力になれる!
微力かもしれないですが、そう思いました。これがブログを始めるきっかけです。
現役で働く職員の力になれれば、間接的に地方自治体のレベルアップに寄与できる
ブログを書けば頑張っている公務員に力になれる。このことをよくよく考えてみると、単に公務員の力になれるということで終わりではなく、その先にもつながっていく可能性があることに気づきました。
このブログが一人でも多くの公務員のレベルアップに繋がれば、間接的に地方自治体のレベルアップにも寄与できる!
そして
それはこれまで僕を成長させてくれた「地方公務員という仕事」に対してある種の恩返しにもなる!
これはとてもやりがいのあることだと思っています。
最後に
さて、長くなってしまいましたが、以上のような思いから当ブログを立ち上げ、運営しております。
ここまで読んでいただいた公務員の方が一人でも多く僕の考えに共感してくれて、地方自治体のレベルアップにつながっていけば幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。