今回は文書作成のスピードアップやスキル向上につながる便利術を紹介したいと思います。
先日、下記のようなツイートをしました。
県庁で働いてるとき、収受した文書の構成が上手かったり、なるほどーって思う言い回しがあったりしたらその文書をコレクションしてました(笑)
調査・照会でもこの調査要領わかりやすいなーとか回答票便利だなーとか思ったやつはとりあえず保存!
そのコレクションに助けられたことが結構あります。— AKASHI@元地方公務員 (@akashigyoseiman) March 18, 2020
県庁で働いてるとき、収受した文書の構成が上手かったり、なるほどーって思う言い回しがあったりしたらその文書をコレクションしてました(笑)
調査・照会でもこの調査要領わかりやすいなーとか回答票便利だなーとか思ったやつはとりあえず保存!
そのコレクションに助けられたことが結構あります。
自分が文書を作成するときに他人の文書を参考にすると随分楽ができます。
公務員時代、実際に僕がやっていた方法をご紹介します。
なぜ文書コレクションなのか
ご紹介する方法ですが、他人の文書をコレクションしておき、それを参考にするという至ってシンプルなものです。
他人の文書を何でもコレクションするのではなく、保存するのはあくまでも良質な文書だけです。
文書作成に限らず、既存の良質なものを参考にすることは良いことです。時短にもなるし、自分自身の能力向上にもつながりますからね。
あたり前といえばあたり前のことなのですが、意外と文書作成の際にやっている人が少ないんですよね。
僕なりに理由を考えてみましたが、公務員が文書を作成する際の大半が過去の文書やテンプレート文書を少しいじるだけで済んでしまうからなのではないかと考えています。例えば、前年度に発出した文書の年度や日付を変えるだけで済んでしまったり、半ばテンプレート化したような単純な内容の文書の件名を変えるだけだったり、という感じですね。
それはそれで悪くはないのですが、次のような場面で苦労することになります。
- これまでになかった文書を作成するとき
- 過去の文書の質が悪く改訂をするとき
上記のような場面では過去の文書やテンプレートが当てにならないですよね。となると自分で考えて文書を作成(もしくは修正)する必要があります。
そんなとき、良質な文書の例を沢山持っていれば、それらを参考にして文書を作成(修正)できるため、作業が捗るというわけです。
僕自身の話をすると、公務員時代には新規事業の担当やイレギュラー対応を任されることが多かったので、過去例がない文書を作成することが頻繁にありました。入庁してからコツコツと文書コレクションをしていたので、そのコレクションに幾度となく助けられました。
どういう文書をコレクションするのか
では、コレクションすべきはどういう文書でしょうか。
これに対する答えは「使える文書」となります。
「使える文書」とは、秀逸な言い回しがされているものや、文書の構成がしっかりしているもの、そのほか、分かりやすい記載要領や調査票(回答票)など、後々自分が文書を作る際に参考になりそうな文書のことです。
ということは当然、通知だけではなく、依頼や調査・照会といった文書も入ってきます。自分が作成する可能性のある文書は全て対象にすべきでしょう。
どうやってコレクションする?
次に、どうやってコレクションするのがよいかという点についてご説明します。
自分が目を通した文書の中に使える文書があれば保存する
初めは、自分が収受した文書の中から使える文書を保存するという方法をオススメします。負担も少ないですし、気楽に始められます。
他部署から発出された文書であったり、国や他の自治体(県・市町村)からの文書などですね。
余裕があれば、自分が収受したもの以外でも、自分が目を通した文書で使える文書があった場合には保存するのが良いでしょう。
例えば、自分にまわってきた他人の起案(伺い)に付いていた文書であっても、もしそれが使えそうなものであれば保存しておくと良いですね。
所属宛てに届いた自分の担当以外の文書にまで目を通す余裕があれば、そこまで範囲に入れても良いでしょう。
特に庶務担当は沢山の文書を目にすると思いますので、使える文書を沢山ゲットできますよ。
普段の業務で文書にあまり触れる機会のない方の場合は、共有フォルダや文書管理システムに保存されている文書から使える文書を探すという手もあります。
可能な限り電子データで保存する
文書は可能な限り電子データで保存すべきです。
理由は2つあります。
- 紙と違って量が増えても場所をとられることはない
- 集めた文書の中から必要なものを探す際にテキスト検索ができる
電子で保存するほうが良いのは明らかですね。
ではもし、せっかく使える文書を見つけたのにそれが紙文書だった場合はどうすべきでしょうか。
この場合はまず、どこかに電子データがないか探しましょう。もともと電子メールで届いた文書であれば、電子メールからその文書のファイル(wordやpdfファイル等)を保存すればよいですね。このほか、共有フォルダや文書管理システムに保存されている場合も考えられます。
どうしても電子データがない場合は、紙をスキャンしてPDF化して保存しましょう。ただし、スキャンした場合は文書中のテキストが画像データになってしまうので、テキスト(文字列)での検索ができないことになります。従って、できる限り元々の電子データ(wordやpdfファイル等)を探すようにして、スキャンは最終手段にしておくべきでしょう。
種類ごとに分類してフォルダを分けておく
保存した文書はフォルダを分けて分類して残すようにしましょう。
下↓↓の例のように簡単に分けるだけでも分けないよりは断然使い勝手が良いです。
- (A)通知
- (B)依頼
- (C)調査・照会
こういった切り口での分け方もありですね。
- (ア)言い回しが参考になる文書
- (イ)文書の構成が参考になるもの
- (ウ)記載要領の参考
- (エ)調査票(回答票)の参考
負担の少ない範囲でご自身に合った分類方法を見つけると良いでしょう。
まとめ
今後の文書作成に役に立ちそうな文書に出会ったときはその文書を保存しておくと、それに助けられるときが必ずあります。僕自身、何度も助けられました。
今回紹介した方法で文書コレクションを増やしていけば、いずれきっとあなたの財産になりますよ。
- 自分が文書作成を行う際に参考になりそうな文書を保存してコレクションしておくと、後々とても役に立つ
- コレクションする文書は、通知だけでなく、依頼や調査・照会も対象にしたほうがよい
- 自分が収受した文書以外の文書にも目を配る
- 文書は電子データで保存する(電子データがない場合はスキャンして電子化)
- 保存する際はフォルダを分けて分類しておく
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。