財政課で予算査定を担当する職員は他部署から嫌われる
という話をよく聞きますよね。
これって本当なのでしょうか。
某県庁の財政課を経験した僕なりの考えをお話ししたいと思います。
(結論)財政課が嫌われるのは事実
財政課が嫌われるのは事実です。
厳密には
他の部署と比べて嫌われやすい
このほうが正しいでしょう。
なので、他部署から嫌われている財政課の職員は結構います。
勘違いしている財政課職員は嫌われる
「予算をつけてやる立場にいるんだから俺は偉いんだ」みたいな勘違い野郎
嫌われるのは大体こんな奴です(笑)
財政課で仕事をしていると、相手が自分に対して頭を下げる場面が多くあります。
しかしこれは、予算査定を行う“査定官という職”に対して頭を下げているだけであり、自分自身が偉くなったわけではありません。
このことを勘違いして、偉そうにしていると嫌われます。
おまけに、“残念な人”とも思われてしまいます(笑)
- 財政課だから人を呼びつけて当たり前
- 財政課だから失礼な態度をとっても構わない
- 財政課だから人をあごで使っていい
これらはすべて勘違いです。
確かに財政課は部局の職員を呼びつけることが多いです。しかし、それは一対多の仕事をしているから合理的にそうなるだけの話です。わざわざこちらまで来てくれたことに対する感謝の気持ちを忘れてはいけません。
財政課は嫌われる要素が満載の仕事
そもそも財政課は嫌われる要素が満載の仕事です。
予算要求をしてきた部局は、その事業が自治体にとって必要だと信じて予算を要求しています。
部局の職員は、経費を積算したり、他の予算とやりくりしたり、と必死こいて準備をして予算を要求しています。なかには予算要求のために徹夜で仕事をした人だっています。
にもかかわらず、“その事業に予算をつけない”なんてことをするのが財政課の仕事です。
そんなとき、予算を要求した側は、財政課の職員に対してあまり良い印象は持たないでしょう。
これだけが財政課の仕事ではありませんが、そんな場面が確実にあるのが財政課の仕事です。
ほかにも資料の作成や修正を指示することだってあるし、意見が対立して言い合いになることだってあります。
このように財政課は、嫌われる要素が満載の仕事なのです。
嫌われないためには?
では嫌われないためにはどうすればいいのでしょうか?
答えは簡単です。
先ほど説明した“嫌われる奴”みたいにはならなければよいのです。
少し言い方を変えます。
他部署の職員とやり取りをする際に、奢ることなく筋のとおった振る舞いをするようにしていれば、そんなに嫌われることはないと思います。
例えば、先ほどの部局が予算要求してきた事業に予算をつけないという場面でも、相手が納得するまでしっかりした説明ができれば、まともな職員は「財政課はひどい奴らだ!」なんてことにはまずならないです。
どんなにきちんとやっても嫌われることはある
ここまで、どうすれば嫌われないか?という話をしてきました。
ここで一つ大事なことをお話しします。
どんなにきちんとしていても、嫌われることはある
財政課の仕事は意見が対立しやすい仕事です。
そういう仕事の性質上、嫌われるときには嫌われます。
そのことを理解しておく必要があります。
嫌われることを恐れてはダメ
基本的に、嫌われないようにするほうがスムーズに仕事が運びます。嫌われると協力を得にくくなりますからね。
なので、嫌われないようにすることは大事なことです。
しかし、嫌われないようにすることを最優先に考えて仕事をするのは絶対NGです。
先ほどもお話ししましたが、財政課の仕事は相手と利害が対立するケースが頻繁にあります。
相手にとって良い気がしないことでも、それが財政課の仕事として必要なことであれば、しっかりとやるべきです。嫌われることを気にしていては仕事になりません。
自分の信念に従って仕事をした結果、相手に嫌われたとしても、それは仕方のないことです。
どこか自分のやり方に非がなかったか
きちんと振り返ってみて、非があれば次からは改善すればいいし、非がないなら「そんな人もいるさ」くらいに思えばいいだけです。
たまに嫌われることがあっても、常に信念をもって真摯に取り組めば、最終的には関係部署から厚い信頼を得るはずです。
僕自身もそうでしたし、財政課で机を並べていた尊敬できる同僚たちも皆そうでした。
まとめ
奢ることなく臆することなく、自分の信念に従って真摯に仕事に取り組む
これこそが財政課で働くときに大事な心構えだと思います。
大変だとは思いますが、がんばってください。陰ながら応援してます。