単刀直入に言って、役所で働く地方公務員の20代の所得は結構低いと思います。
それほど高くない収入で20代公務員が一人暮らしをしながら貯金することは可能なのでしょうか?
今回はこの「若手公務員の貯金」というテーマについて、僕自身の経験を踏まえつつお話しししたいと思います。
残業代がないと、まとまった貯金は難しい
20代前半、一人暮らしの公務員の場合、おそらくは残業代がなければ生活に最低限必要な出費だけで毎月の給料のほとんどが飛んでいきます。
ボーナスを全額貯金できればいいのですが、月々必要な出費以外にも何かと必要なお金が多く、ボーナスもそれほど当てにできなかったりします。
油断していると毎月赤字!なんてことも
20代の地方公務員の給料は低いと言いましたが、贅沢な生活をしなければ十分に生きていけるだけの金額はあります。
しかし、一人暮らしをしていると、きちんとお金の管理をしないと月の収支がわりと簡単に赤字になってしまいます。
僕の経験を踏まえて言うと、20代前半のうちは、給料手取りから家賃、光熱水費そして通信費(携帯電話やインターネット)を支払うと、手元に残るのは10万円に満たないと思います。
ここから食費や日用品代が別にかかるわけです。
自炊していないと食費だけで月に5万円くらいはかかってしまいます。
そこからさらに、クリーニング代や交際費、そして趣味にかけるお金などが必要になります。加えて、車を持っていればその維持費もかかりますし、学生時代に奨学金を借りた人はその返済、保険に入っていれば保険料の支払いも必要です。このほかにもそれぞれの事情で毎月かかる出費があるかと思います。
とまあこんな感じで、あっという間に毎月使えるお金はなくなってしまいます。
きちんとお金の管理をしていれば良いですが、そうじゃない場合、気づかないうちに赤字になってしまっていた…なんてことも十分にあり得ます。
ボーナスを全額貯金できればいいが…
毎月の収支がトントンだとしても、ボーナスを全額貯金できればある程度の貯金は可能です。しかし、上手く貯金できる人もいますが、意外と簡単にはいかないものです。
ビジネス用のスーツやシャツ、靴は定期的に購入する必要がありますし、おしゃれにお金をかけたい人もいるでしょう。欲しかったものを買ったり、旅行に行ったりすることもあります。
このように毎月かかるお金とは別に、都度必要になるまとまった出費があるものです。
加えて、予定外の出費もあります。
家具や家電製品が壊れれば買い替える必要がありますし、結婚披露宴に招待されれば祝儀代と二次会代がかかります。
これらの出費は、毎月の収支がトントンであれば、貯金を切り崩して充てることになります。ですので、仮にボーナスを全額貯金したとしても、その“都度かかる出費分”の貯金を切り崩しているため、年間を通して見た場合、実質的にはボーナスを全額貯金できていないことになります。
それなりに残業代があれば、まとまった貯金ができる
毎月ある程度残業代があるなら、理論上はまとまった貯金ができます。
毎月40時間程度の残業をすると仮定してみます。
その残業代をすべて貯金にまわせば、年間60万円程度の貯金は可能です。
少し試算してみましょう。
残業1時間あたりの単価は、自治体や年齢によって異なるため、試算上は1,500円で計算することにします。
1,500円×40時間なので、月の残業代はざっと6万円という計算になります。
そこから税金やら保険料でざっと1万円引かれて、毎月5万円程度の貯金ができます。
月5万円を貯金できるということは、5万円×12月で年間60万円貯金できるという計算になりますね。
同じように、残業代で月6万円貯金できれば、6万円×12月で年間72万円の貯金ができます。
このように、それなりに残業代があれば、理論上はある程度まとまった貯金ができます。
ただし、一つ注意したいことがあります。
それは
ある程度残業代があってもそれを貯金にまわすのが意外と難しい
という点です。
というのも、毎月40時間の残業が続くのは結構しんどいです。
それなりにストレスが溜まるので、その発散のために出費が増える傾向にあります。
ほかにも、残業代ありの収入が当たり前の感覚になってしまって、気づかないうちに生活水準を上げてしまっている人もいます。
このように、残業代を結構もらっているけどあまり貯金できてないっていう人は意外と多いです。
一方で逆のケースもあります。
元々付き合いの多い人なんかが良い例でしょう。残業が続くせいで付き合いが減り、結果として出費が減るというケースですね。
まあ、こればっかりは人によりけりですかね。
とはいえ確実に言えることとすれば、“残業をすれば確実に貯金できるというわけではない”ということでしょう。
残業代なしでも切りつめれば年間100万円の貯金は可能
20代で一人暮らしをしていると、残業代なしではまとまった貯金は難しいと言いました。
しかし、仮に残業代がなくとも、無駄な出費をなくして節約生活を送れば、年間100万円の貯金も可能です。
この点については↓↓の記事に詳しく書いていますのでそちらをご覧ください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
公務員が20代で一人暮らしをすると、それなりに残業代がない限り、まとまった貯金は難しいと考えるべきでしょう。
とはいえ、貯金をするために残業したいといっても好きに残業できるわけではありません。むしろ最近の傾向として残業は減らしていく方向ですし、そもそも“所得を上げるための残業”という考え方自体が適当ではないです。
なので、個人的には、20代のうちからしっかりと貯金をしたいと思っている方には実家暮らしをオススメします。
なかには事情があって実家暮らしができない方や、どうしても一人暮らしをしたい!という方もいると思います。
そんな方でも、生活を切りつめれば年間100万円程度の貯金は可能です。簡単ではないですが、僕を含め実際に達成している人はいます。
若いうちから貯金しようと思われている方は大変でしょうが頑張ってください。応援しています。