県庁職員はエリートなのでしょうか?
そんな疑問が多いようなので、かつて県庁職員だった僕の考えをお話したいと思います。
そもそもエリートとは何か?
エリートとは、社会や集団において優秀な能力を持っている者を指して使われます。選良という意味で「選ばれた優れた人」とも解されます。
一流企業で働いていたり難関大学で学んでいたりする人のことをエリートと呼ぶことが多いですね。
世間一般では県庁職員はエリート
県庁職員は誰でもなれるわけではありません。県職員になるためには高倍率の試験をくぐり抜ける必要があります。つまり県庁職員は大勢の受験者の中から選抜されていることになります。
そういう観点からは県庁職員はエリートと言ってよいでしょう。
県庁で働いていると言うとほとんどの人が「すごいですね!」と言ってくれます。このことからも世間一般的には県庁職員はエリートと認知されていると考えてよいでしょう。
難関大学出身者からはエリートとみなされないことも
難関大学の出身者からは県庁職員はエリートとは思われないようです。
就職先としては医者や弁護士、人気企業と比較するとどうしても見劣りしてしまうからでしょうか。
また、同じ公務員でも国家一種のほうがエリートというイメージが強いというのもあります。
高収入という意味ではエリートとは言い難い
「エリート=高収入」という見方をする人も一定数います。
厳密にはエリートと高収入は関係ないとは思うのですが、世間一般にエリートと呼ばれる職は高収入が多いため、そのように考える人が多いのだと思います。
では、県庁職員はどうでしょうか。
結論から言うと、残念ながら高収入という意味ではエリートとは言えません。
県庁職員は世間一般が考える県庁職員のイメージよりは給料は低いというのが実状です。県庁と同じ規模の社員がいる大手民間企業に総合職で就職したほうが余裕で高い給料を貰えます。
それなりの大学出身者が同期で集まった場合、ほとんどのケースで公務員に就職した人が最も給料が低いです。
エリートと思われるのが嫌な県庁職員は意外と多い
僕自身もそうでしたが、エリートと思われるのを嫌だと思う県職員は意外と多いと思います。
理由はこれまで説明したことを考えてもらえばわかるとは思いますが、世間一般の人が考えるエリート像とは全く異なるからです。
- 大きな仕事は少なく地味な仕事が大半
- 頭を下げてばかりの泥臭い仕事が多い
- 給料もさほど高くない
大体このように考える人が多いのではないでしょうか。
県庁職員の知り合いなんかに「県庁で働いてるなんてスゴイですね!」とか「給料も高くて羨ましい!」と言ったら大半の人がそんなことはないと否定すると思います。それは謙遜ではなくて皆さん本当にそう思ってるんですよね、実際。
まとめ
- 県庁職員はエリートと言える
- 世間一般でもエリートと認知されている
- しかしながら、難関大学出身者の間では県庁職員はエリートとはみなされない
- また、エリート=高収入という前提ならば県庁職員はエリートではない
- エリートと思われるのが嫌な県庁職員は結構多い
県庁職員って実は世間のイメージとは違って、意外と実態はエリート像とは遠かったりするということをお分かりいただけたと思います。
そもそも県庁職員の仕事は公平公正にそして安定的に粛々と進めるものですからね。中には派手な仕事や目立つ仕事もあるでしょうが、地味で泥臭い仕事が大半でそういう仕事もれっきとした重要な仕事です。
もしこれから県庁職員を目指される方はこの辺りのことも理解しておいたほうがよいと思います。