こんにちは。元公務員のAKASHIです。
僕は某県庁で約10年勤務しました。現在は公務員を辞めて別の仕事をしています。
さて、僕は5ヶ月半の受験勉強で地方上級(行政職)の筆記試験に合格することができました。もちろんその後成績上位で最終合格、採用に至りました。
5ヶ月半という勉強期間は一般的には短いと思います。多くの受験生はもっと長い期間をかけて受験勉強をされていることでしょう。
ちなみに、僕は非法学部です。
独学で公務員試験の学習を始めて、約4ヶ月目で国家公務員一種(行政職)、5ヶ月半の時点で受けた地方上級(行政職)の筆記試験を受けていずれも合格しました。
そのほかにも併願していた、国税専門官、裁判所事務官、国立大学法人職員にも最終合格しています。
非法学部の独学でも公務員試験に合格できた僕の体験を記すことで、これから受験する方の一助になればと思い、自身の公務員試験について振り返ってみたいと思います。
なお、僕が公務員試験を受けたのはもう10年以上前のことになりますので、現在の試験とは異なる点があるかもしれません。その点にご留意してお読みください。
僕の基本スペック
まずはじめに、わたくしAKASHIの基本スペックと経歴を簡単に説明しておきます。
- 国立大学出身
- 非法学部(法律も経済学も履修していません)
- 某大手民間企業に就職するも数年で退職
- 民間企業退職後、公務員試験の勉強をスタート
- 受験勉強は独学
- 予備校は模試のみ利用
- 第一志望は地方上級(行政職)
- 併願先は、国税専門官、裁判所事務官、国立大学法人職員、国家一種(行政)、国家二種(行政)
受験勉強の大まかな振り返り
まず筆記試験の勉強期間に関して説明します。
最も早かった国家一種(行政職)については約4ヶ月。
試験が最も遅かった地方上級(行政職)については大体5ヶ月半でした。
- 試験前年の12月
- 公務員受験の勉強法系の本を5冊程読む
⇒読んだ本を参考に自分なりの勉強プランを決定 - 1月頭
- 勉強プランに基づき、月単位、週単位の学習計画とスケジュール、一日単位での勉強時間割を作成
- 1月上旬
- 筆記試験(小論文対策を含む)の勉強を開始
- 5月上旬
- 国家一種の筆記試験
- 5月中旬
- 面接、集団討論の対策開始
- 6月下旬
- 地方上級(行政職)の一次試験(筆記)
- 8月上旬
- 地方上級(行政職)の二次試験(小論文、面接、集団討論)
※併願先は割愛しています
総勉強時間は約1,000時間
筆記試験に費やしたトータル勉強時間ですが、1月上旬~6月下旬までの5ヶ月半で1,030時間です。
平均して1日6時間くらいの計算になります。
ただ、勉強休みの日もありますし、模試や試験本番で勉強ができない時間もありますので、それらの時間を差し引いて計算すると1日平均で大体8時間ちょっとの勉強時間にはなるはずです。
ここで一点誤解してないでほしいことがあります。それは、上記の1,030時間という勉強時間は正味の勉強時間を積み上げたものです。どういうことかというと、トイレにいったり、ぼーっとしていたりする時間や休憩時間等を厳密に除いた時間ということです。
具体な話をすると、毎日12時間ほど机に着いていたのですが、トイレの時間、休憩時間を差し引いて、結果的に正味で8時間勉強していたような感じです。
ちなみにこの1,000時間ですが、いろいろな参考書でも最低限必要な勉強時間とされています。
僕もその情報を信じて、本命の地方上級の筆記試験までに1,000時間に到達するような勉強をスケジュールを立てました。そしてそのスケジュール通り学習を進め、無事に1,000時間に到達した段階で本命の筆記試験に臨むことができました。
受験に費やしたお金は21万5千円
公務員予備校には行かなかったので、かなり安上がりだったと思います。
- テキスト(参考書など)代・・・約14万円
- 模試代(8回受験)・・・2万5千円
- 交通費・・・約5万円
かかった費用は総額で約21万5千円。
それなりの金額ですが、公務員予備校に行くのと比較すると劇的に安いです。独学だからこそこの金額で済んだと思います。
ちなみに、必要な参考書は我慢せずにばんばん購入しました。買うかどうか悩むくらいだったらその悩む時間がもったいないのでさっさと買ってしまえという考え方でした。
勉強方法はただひたすら過去問を解きまくるのみ
つづいて勉強方法についてです。
受験勉強は公務員試験の過去問をひたすら解きまくるというのをメインに進めました。
わからない問題に遭遇したらあれこれ考えずにさっさと解答と解説を見ます。そして不正解の選択肢の誤り部分をひたすら正していく作業。目安は一つの問題集につき2~3周。
これをやり続けて到達するのは、設問を読んだら脊髄反射のように答えが出てくる状態です。
この方法をやったからこそ半年足らずの学習期間で公務員試験に合格できたわけですが、僕は、問題の本質を理解しないこの勉強方法がすごく嫌いです。
とはいえ好き嫌いを言ってはいられないので、あくまでも公務員試験合格のため!!そう割り切ってこの方法で勉強しました。本当に合格したいのならこだわりは捨てるべきだと思います(ただし人によって合う合わないは当然あると思います)。
オススメの参考書
僕が実践した学習計画や勉強法などについてこれまで説明してきましたが、実はこれらのやり方はこちらの本を参考にしました。
「合格への道」研究会の『公務員試験 受かる勉強法 落ちる勉強法』です。
合格のツボ教えます!
公務員試験受験生の「バイブル」待望の復刊!!
独学での合格を可能にする効率的勉強法と教材ガイド!<本書の主な内容>
▶どの科目に力を入れて、どの科目は捨てていいのか
▶どの科目から勉強して、どの科目は直前でいいのか
▶どの参考書や問題集が最良で、どの参考書や問題集が最悪なのか
▶参考書や問題集をどう使えばいいのか
▶どう勉強したら、点になり、合格できるのか商品説明 – Amazonより引用
学習計画の重要性や勉強時間の考え方について丁寧に説明されています。
また、この本のスタンスは一貫していて、無駄な勉強をせずに合格に直結する勉強を如何に効率よくやるか、この一点で書かれています。テキストや過去問選び、勉強方法に対する参考書として良書だと思います。
完全に鵜呑みにするのではなく、この本に書かれていることを自分なりに解釈して自分に合った勉強方法と学習計画を立てるのが重要だと思います。
それほど役に立ったと思う一冊です。
各試験科目についての感想
法律系科目がとても大変でした。それまで勉強したことがなかったわけですから当然です。個人的には民法が特に難しかったです。憲法はそれなりに難しかったのですが、興味深い判例が色々と出てくるので飽きずに勉強できました。法律系の中でも憲法と刑法は、理解してくると「この判例納得いかないなあ」とか「この通説はこじつけでしょ・・・」といった感想を持ったりしてなかなか楽しかったです。
経済学も初めて勉強したわけですが、高校で習う数学の簡単な応用みたいな感じでそれほど苦にならなかったです。
教養科目は高校時代に習っていなかった科目が大変でした。僕の場合は、日本史、物理、地学あたりでしたね。
一方で、数学、生物、化学がほとんど勉強しないで大半の問題が解けたのが大きかったです。
そう考えると、高校時代きちんと勉強していて良かったーと過去の自分に感謝ですね。
時事問題は日頃から新聞を読んでいたのが活きました。速攻の時事を2か年分読む程度で対応できました。
速攻の時事はKindle版(電子書籍)もあるのが便利ですね!
スマホなんかで空き時間に簡単に読めちゃいますから。
特にKindleの場合は期間限定キャンペーンもやってるので、タイミングが良いとかなりお安く買えちゃいます!
面接試験・集団討論(グループディスカッション)について
面接試験は正直なところ楽勝でした。
民間の就職活動経験が非常に活きたからだと思います。しかしこれは逆に考えれば
就職活動経験のない方はその時点で面接では不利だと思います。なので余程の面接センスを持っている人でなければ、特別な対策を行う必要がある
と思います。
また、集団討論(グループディスカッション)も問題なく高得点を出せました。
幸運にも事前に練習できる機会に巡り会えたことと前職での仕事の経験が活かせたことが勝因でしょう。
集団討論(グループディスカッション)については当日のテーマにもよりますが基本的には実践的な練習を繰り返すことが大事だと思います。
特に、仕事やゼミ等でディスカッションの経験がないような方に関しては、可能な限り多く実践的な練習(模擬討論)をしたほうが良いと思います。その時には、良いところや悪いところをきちんと指摘できる人に見てもらうと効率的です。
独学で筆記試験は突破できても面接や集団討論(グループディスカッション)は独学ではどうしようもない場合もあります。
地方上級、国税専門官、裁判所事務官、国立大学職員に最終合格
最終的に以下のような結果となりました。
- 最終合格
- ⇒地方上級(行政職)、国税専門官、裁判所事務官、国立大学法人職員(3大学)
- 一次試験合格(二次試験は辞退)
- ⇒国家一種(行政)、国家二種(行政)
国家一種については仮に合格できても新卒じゃないし採用されないだろうと考えて二次試験で辞退しました。また、国家二種については二次試験の日程が他の試験と重なってしまったために辞退せざるを得ませんでした。
最後に
以上が僕の公務員試験の受験の振り返りでした。
少しは参考になったでしょうか。
最後に、半年という短期間で結果を出せた要因は何だったのかと考えると、
- 退路を断って取り組んだ反面、落ちても死ぬわけじゃないと気楽な気持ちを持てたこと
- これまでの人生で努力して結果が出た経験(大学受験など)を拠り所に最後まで自分を信じて努力できたこと
- しっかり計画を立ててスケジュール管理できたこと
- モチベーションを維持するために計画的に息抜きもしたこと
こんなところでしょうか。
非法学部出身で独学でも半年間で公務員試験(行政)に合格することは可能です。現に僕が合格できているのです。
ただ闇雲に勉強すればいいというわけではありません。合格するためには、しっかり計画を立て、スケジュール管理を怠らないこと。そして、最後まで諦めずにやり遂げることが必要です。
簡単なことではないですが、僕でも出来たわけです。これを読まれた方も不可能ではないと思います。
これから公務員試験を受験される方の健闘を祈ります。
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